死亡リスク低減の鍵となる口腔の健康: 早期発見と対策の重要性について
こんにちは、長野市の歯科医院デンタルクリニックオアシスの歯科衛生士主任、相沢です。
最近の研究により、口腔の健康状態(残存歯数:歯が何本残っているか)と死亡リスクとの強い関連が明らかになりました。東京医科歯科大学と国内外の複数の大学が共同で行った研究で、特に65歳以上の高齢者において、残存歯数が死亡リスクと密接に関わっていることが示されました。
研究は、2010年から2019年までの期間に、26市町村に在住する65歳以上の高齢者を対象に行われました。研究の結果、歯が20本以上ある人に比べ、20本未満の人は6年後の死亡リスクが10~33%高く、身体的な機能障害のリスクが6~14%高いことが明らかになりました。さらに、歯が20本未満の人は外出の頻度が少なく、野菜や果物を食べる量が少ない傾向にありました。
また、歯が少ない人は、特に義歯などの歯科補綴を利用していない場合、重度の身体的機能障害を有する可能性が高く、知的活動が少なく、絶望感を感じる割合が高いことがわかりました。
これらの結果から、口腔の健康を維持し、必要に応じて歯科補綴治療を受けることが、死亡や機能障害リスクの低減、さらにはウェルビーイング(幸福感や満足感、心地よさ、健康状態など)の増進にも寄与することが示唆されました。
歯科医療従事者として、私たちは一人でも多くの患者さんに、より多くの歯を残す重要性と歯科補綴の価値を理解していただきたいと願っています。この研究結果が皆様の口腔の健康状態を良好に保つきっかけに繋がることを心より願っています。
最後に、この記事をお読みいただき、ありがとうございます。デンタルクリニックオアシスは、皆様の口腔の健康をサポートし続けます。何か質問や懸念がありましたら、お気軽にお問い合わせください。そして、次回もこのブログでお会いしましょう。歯科衛生士主任の相沢でした。