こんにちは、デンタルクリニックオアシス歯科衛生士主任の並木です。昨日のお話の続きになります。
昨日はお口の中にいつもいる細菌,常在菌をテーマにお話ししましたが、今日はその中でも悪性度トップクラスの細菌「レッドコンプレックス」のお話です。
レッドコンプレックスとは、歯周病の進行に関与することが知られている3種類の悪玉菌のグループを指します。これらの菌は、歯周病の重症度と相関があり、歯周病が進行するにつれてその数が増加することが報告されています。レッドコンプレックスに含まれる悪玉菌は以下の3種類です。
ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis) ポルフィロモナス・ジンジバリスは、歯周病の進行に大きく関与するグラム陰性菌で、歯周組織の破壊を引き起こします。この菌は、歯周ポケットの深部に生息し、炎症を引き起こす物質を放出して歯周組織の破壊を促進します。
トレポネーマ・デンティコーラ(Treponema denticola) トレポネーマ・デンティコーラは、スピロヘータと呼ばれるグラム陰性菌で、歯周ポケットの深部に生息しています。この菌も歯周組織の破壊を引き起こす物質を放出し、歯周病の進行に関与します。
タンネレラ・フォーサイシア(Tannerella forsythia) タンネレラ・フォーサイシアは、グラム陰性菌で、歯周病の進行と関連があることが知られています。この菌は、他のレッドコンプレックスと共生し、歯周ポケットの深部で繁殖します。炎症物質の放出により、歯周組織の破壊が進みます。
レッドコンプレックスは、歯周病が進行するにつれて増加するため、口腔内のバクテリア叢のバランスを崩します。適切な口腔ケアによってこれらの悪玉菌をコントロールし、善玉菌とのバランスを整えることが、歯周病の予防と治療に重要です。歯科医院での定期検診やクリーニングを受けることで、プロフェッショナルなケアを受け、口腔内の健康を維持することができます。また、自宅での口腔ケアも欠かせません。以下のポイントに注意して、口腔内の菌のバランスを整えましょう。
デンタルクリニックオアシスでは、口腔内の健康をサポートするために、定期検診やクリーニングを行っています。これらのサービスを利用して、プロのケアを受けることで、善玉菌と悪玉菌のバランスが整いやすくなります。また、オアシスで行っているPCR検査ではレッドコンプレックス3種類の細菌の数を調べる事も可能です。数値が高ければ、歯周病を薬で治す歯周内科治療を選択することも可能です。
歯周病が気になる方はオアシスにお気軽にご相談ください。